相続額の算定は [遺産・弁護士・婚姻]

相続する額を算定するには、被相続人の死亡時の遺産の価額にその相続人の相続分を乗ずればよい。

しかし共同相続人中に被相続人から生前に婚姻・養子縁組のためまたは生計の資本として贈与を受けた者がいるときは、その財産の価額を加えたものを相続財産とみなし、これを基礎として計算する。

すなわち、まずこの「みなし相続財産」に前述の相続分を乗じて各自のいちおうの取り分を算出し、贈与または遺贈を受けた相続人はこの計算上の取り分から贈与または遺贈の額を差し引いたものが具体的な相続による取り分となる。

この制度は共同相続人間の公平を確保しようとするものであるが、被相続人が贈与または遺贈を相続分とは別枠にするという意思を明らかにしているときは、その意思に従う。

これとは逆に、相続人の一人が遺産の増加や維持に特別な貢献があった場合に、これを考慮に入れないのも公平に反するであろう。

そこで民法では、被相続人の事業に関して労務の提供をしたり、被相続人の療養看護をしたりして、被相続人の財産の維持・増加について特別の寄与をした者があるときは、被相続人のもっていた財産の価額からその者の「寄与分」を控除したものを相続財産とみなし、前記の方法で算定した相続分にこの寄与分を加えた額をその者の具体的な取り分としている。
update:2010年02月23日